ハンナとジェームス
2012-03-27
小さな絶対君主制のある王国に、世界一が誕生した。
その主役はハンナばあさん。
御年115歳。
そう、長寿世界一となったのだ。
王様はたいそう喜んで、
「なんとめでたい。お祝いに、ハンナの望みを何でもかなえてあげるが良い。」
と勅命を出した。
この国では王の命令は絶対。
逆らえば首が飛ぶ、
文字通りに。
早速、大臣がお祝いの品を届けに行き、希望を尋ねた。
「王様のご厚意により、何でも望みをかなえてしんぜる。何なりと申してみよ。」
「おかげさまで、この歳まで元気に生きられました。
足腰もしっかりしていて、家事も一人でこなせます。
資産もあるので、生活にも困りません。
ただ、私は天涯孤独。身寄りがありません。
どなたか素敵な殿方と一緒に暮らせたらと