縁日の金魚すくい

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2007-03-27

俺が打ってる店(金魚すくい)に兄妹だと思われる 
7歳ぐらいの女の子と10歳ぐらいの男の子がやってきた。 
妹は他の子供たちが金魚すくいをしているのを、 
興味津々で長い間見ていたが、やがてせがむように兄の方を見た。 

正直、二人の身なりは裕福そうには見えず、男の子は「1回300円」と 
書かれた看板を、何とも言えない表情でしばらく見つめていた。 
そしてもう一度妹の方を見てから、俺に向かって 
「1回」と言いながら、握り閉めた手を差し出した。 
彼の手から渡された3枚の100円硬貨は、余程大事に握っていたのか、 
とても熱かった。 

妹は満面の笑みを浮かべて、俺から紙を受け取ると、夢中で金魚すくいを始めた。 
男の子は妹が楽しそうに遊んでいるのを見ながら、満足そうだったが、 
やはり自分も遊

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