【ああっ女神さまっっ】For your love 第二夜、スクルド~Pure Affection~

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2009-10-16

螢一とベルダンディーは順調にドライブを進めた。 

 埃っぽく騒々しく、人工の暑さに満ち満ちた市街から抜け、木々が生い茂って夏の熱気を快適に遮っている林道を駆け抜ける。澄んだ空気が愛撫のように心地よい。 

 BMWも冷涼なフレッシュエアーを思う存分吸い込み、身震いしながら二人を乗せて力強く山道を進んだ。 

 クネクネした林道を登り、起伏に富んだ山間の県道を突っ走り、緑色のパノラマが拡がる森を駆け抜けると… 

「わあ…!」 

 側車でベルダンディーが感動の声をあげた。道路を挟んで両側にはたちまち見渡す限りの草原が拡がったのだ。 

 なだらかな稜線が海のうねりのように上がり、下がり…。バイクに乗って進むと、まるで緑色の海をクルージングしているかのような錯覚に陥る。 

 ここはいくつかの牧場が共同で整備している放牧地帯であった。 

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