ある独身男の賭け
2007-05-23
170 :愛と死の名無しさん:2007/05/22(火) 21:57:55
ある独身男は賭けにでた。
自分の置かれた状況にうんざりした彼は、人生最後の賭けに出た。
彼は孤独だった。どうしようもなく孤独だった。
だから、せめて、一酸化炭素が部屋に充満するその前に
見知らぬ愛らしい女が「結婚して♪」って
玄関からお邪魔してくることに、生死を賭したのだ 。
しかし本当はわかっていた。女は出てこない事を。
次第に濃くなる一酸化炭素。意識が朦朧とし始めたそのときケイタイが鳴った。
メールが届いた。母からだった。
「件名:元気にしてる?
本文:食事はちゃんと食べてる?風ひかないように気をつけてね。
何かあったら連絡ちょうだいね。」