正解か、間違いか
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廊下で部活の先輩を殴った。名前はK。
とにかく実力がなく、うざいデブだった。
当然、女にはもてない。
教室では「女なんかいらねー」と硬派気取って、コンビニでエロ本を読み、部活をさぼってナンパしていた。
なぜか男の人望だけは厚かった。
「俺のほうができる」と何事にも首を突っ込んで逃げるような奴が、だ。
奴には仲間がいた。
半分はうわべの付き合いだったらしいが、それでも俺にヤりかえすには十分だった。
公園に連れ出された。完敗だった。
20対1じゃ勝ち目はない。
公園の真ん中でぶっ倒れた。俺が殴り倒したのは10人くらいだった。
奴は公園にこなかった。とんでもない根性なしだった。
翌日、朝から視線が痛かった。
誰とも話さなかった。数少ない親友さえも拒否した。二次紛争がおきては困るから。
それでも懸命に話しかけてきた女がいた。
「春」だった。中学あがるちょっと前からの馴染みだ。
俺が見た中じゃ一番かわいく