田所君
2012-09-30
初めて投下します。
小学生のころ、同級生だった「田所君」(仮名)の話。
長文になります。
田所君とは、小学5年から6年の夏休み明けまで同じクラスだった。
田所君は、かなり勉強の出来るやつだった。
学校の図書館を「根城」(当時は意味が分からなかった)と呼び、
本の読みすぎですでにメガネをかけていた。
推理小説が好きで、図書館にある面白い本をいろいろ教えてもらったのを覚えている。
「根暗」「ガリ勉」「メガネ」の三冠王だった田所君。
これだけなら真っ先にイジメの的になるところだが、
彼には他の追随を許さない類まれな才能があった。
彼は「怖い話をするのが抜群にうまかった」のだ。
そして、彼の話すべてが彼の創作だった。
今にして思えば、どこかで聞いたことのある話だったり、
当時の事件をホラー仕立ての話に改変していた、ということなのだろうが、いかんせん小学生。