タバコクンニ・パパとドライブ
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私はナツ子、c学二年生です。
キレイなママとステキなパパに可愛がられています。
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冬休みが終わりになるころ、パパが
「車の調子を見たいから、ナツ子とふたりでドライブしよう。」と誘ってくれました。
その車はパパの勤め先のもので、ちょっとボロいワンボックスカーでした。
でも、ふだんママが座るパパの隣の席に座って、田園地域の道路を走るのは、ワクワクしてくるドライブでした。
パパが、車を冬枯れの林の入り口近くに停めました。そしてオーディオを切りました。
静かになった車の中に、パパが「カチッ!」とライターでタバコに火をつける音が響きました。
ママが嫌うので、ふだんパパはお家や車の私たちの前でタバコは吸いません。
車の中が煙で白っぽくなってきたとき、パパは言いました。
「ナツ子、オレが家にいない時に母さん(パパはママをこう呼んでいます)は、家に男を連れこんでることがあるのか?」
その言葉を聞いて私は「……はい。」と答えました。