佐伯先生と俺
2006-04-17
俺は高校に入ってすぐ、ある先生に一目惚れした。
…英語科の佐伯先生。他の教師は年寄りとかオバサンとか体育大学上がりの暑苦しくてウザい若い体育教師とかばかりの中で、佐伯先生だけは別格だった。
サラサラのロングヘアをいつもフワフワさせて、知的な顔立ちでスタイルもよく、なにより胸が大きい…
いつもビシッとした黒のレディーススーツに白いカッターシャツでキメていて、それがなんだか色っぽかった。
まるで外人みたいに流暢に教科書の英文を読む先生に、いつも見とれていた。
そんな素敵でたまらない先生に比べて、俺ときたら空しいものだった。
俺はとてもじゃないけど長身のイケメンなんて言えやしない男。
背も低いほうで、かなりの童顔(これは人に絶対言われる…)で、声もガキみたいで、しょっちゅう中学生に間違えられてしまう程。当時バイトの面接に行った時、「ちょっと…中学生は雇えないよ~。」って言われたのがいまだにショックだ。