思春期の息子との過ち・第3話

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2021-07-29

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家に着いたのは11時半を回った頃で、ここまで遅くなるとは言ってなかったので、もう寝ているのかも知れないと思いながら玄関のドアを開けると、意に反してすぐそこに息子が立っていました。

「どうしたの?」と切り出すと、「こっちこそ、どうしたのって聞きたいよ」という答え。

「遅くなっちゃった」

そう答えながら靴を脱いでいると、「泣いてるの?ママ」と気付かれたようです。
なるべく顔を見せないように、「なんで泣かなきゃなんないのよ。ちょっと飲みすぎただけ」と白を切り、自分の部屋に向かいました。

「シャワーを浴びるわよ」

姿の見えない息子にそう言って浴室に入り、首筋にシャワーを浴びていると、つい先ほどのことが蘇り、不用意にホテルまでついて行った自分が情けなくて、また涙が流れてきました。
それでも一線を越えることなく済んだので、涙ごと嫌な思いを洗い流したことにして、気分を切り替えて浴室を出ました。

そこで、うっかりして下着の着替えもパジャマも持って来なかったことに気付きました。


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