夢のあとさき

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2012-01-01

他人の夢とはなぜか気になるものらしい。

夢を見ていた八五郎。かみさんに起こされ、見ていた夢を質問されるがどんなに考えても思い出せない。結局《見ていなかった》と申告するが、おかみさんは『寝言を言っていたから夢を見ていたのは間違いない』と言う事をきかない。
そこから「夢を見たんだろ?」「見てないって言っているだろ!」と言い合いになってしまい、かっとなった八五郎はついかみさんに手を上げてしまう。

「殴ったね? 好きに殴りよ、さぁ殺せェ!!」
物凄い騒ぎになってしまい、びっくり仰天した隣の辰公が仲裁しに飛び込んでくる。
何とか八五郎のかみさんをなだめ、喧嘩を治めた辰公。
ところが、今度はこの辰公が『夢の内容』を知りたくなってきた。
また喧嘩になってしまい、今度は表を通りかかった大家に仲裁をしてもらった。
しかし、この大家もまた『夢の内容』を知りたくなってくる。
「大家と言えば親も同然、店子と言えば子も同然」という諺を盾に、何とか『夢の内容』を聞き出そうとする大

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