中学の時の小話

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2008-07-27

冬の寒い日の授業中。
授業が終わるまであと30分くらいの時、隣の席のKさんが後でノートを貸してと言ってきた。
Kさんはメガネをかけた、内気で恥ずかしがりな感じの女の子。
毎時間きっちりノートを取ってる人だったから、不思議に思って理由を聞いてみた。
するとKさんは自分の耳元に顔を近づけて囁いた。
トイレに行きたい、と。

そういう事情ならしょうがないと納得した自分。
後で貸すから早く行ってきた方がいい、とKさんに言った。
ところがKさんは一向に席を立つ気配を見せない。
もう一度早く行くように言うと、Kさんは恥ずかしいから終わるまで我慢する、と答えた。
正直体に悪いと思ったが、授業中のトイレが恥ずかしいのもよくわかる。
無理しないようにとだけ言って、自分はとりあえず黒板を写すことに集中した。

合間にちらちらと隣をのぞき見ると、Kさんは右手でシャーペンを握り、左手でスカートの前を押さえていた。
落ち着かな

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