ばあちゃん

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2004-09-12

糖尿病を患ってて、目が見えなかった、ばあちゃん。 

一番家が近くて、よく遊びに来る私を随分可愛がってくれた。 
思えば、小さい頃の記憶は殆どばあちゃんと一緒に居た気がする。 

一緒に買い物行ったり、散歩したり。だけど、ばぁちゃんの体が弱っているのは子供だった私でもわかった。 

高校に入ると、友達と遊ぶほうが多くなっていて、ばあちゃんの家に行くことが少なくなっていた。 

たまに行くと、「さぁちゃんかい?」と弱々しい声で反応してた。 
もう、声だけじゃ、私だってわからなくなっていた。 
「そうだよ、さぁちゃんだよ。ばーちゃん、散歩行こうかー?」 
手を取って、散歩に行ったけれど、もう昔歩いた場所まで、ばぁちゃんは歩けなくなっていた。 

それから、あまりばあちゃんの家に行くことは無くなってた。 


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