盲目の少女
2008-12-02
その出会いは、ちょっとした怪我が原因で入院した時だった、彼女と会ったのは…
夜中にトイレに行こうと病院の廊下を歩いてると、目の前に
窓からの月の光を浴びた、どこか神秘的な雰囲気を持った少女の姿を見つけたんだ。
「あっ…えっと看護婦さん?ごめんなさい、すぐに病室に戻るから」
彼女は僕に気付くと急に謝りだしたのです。
「いや、僕…看護婦さんじゃないんだけど」
いくら暗い中とはいっても、この満月の光の下で看護婦に間違われるとは思わなかったよ。
でもそれは仕方無かったんだ、その後に僕の彼女となるこの少女…『月宮このか』、彼女は盲目だったんだ。
あの初めの出会い以降、僕達はよく会って話をしていた、最初はお互いに遠慮しあって
長いこと会話が弾まなかったけど、いつしか慣れてきて色々とお互いの事を口にしていた。
「小さい