いるよ

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2007-09-14

俺が住んでいた町に廃墟があった。 
2階建てのアパートみたいな建物で、壁がコンクリートでできていた。 
ガラスがほとんど割れていて、壁も汚れてボロボロだったから、 
地元の人間でも、あまりこの場所に近づくことはなかったらしい。 
ある日俺は、友人と肝試しをすることになって、この廃墟に行くことにした。 
まだ昼ぐらいだったから、建物の2階まで上がって建物を探索した。 
そしたら並んでいる扉のひとつに、文字が書いてあるものがあった。 
友人と近づいて確認してみると、扉の前に 
「わたしは このさきの へやに いるよ」 
と書いてあった。 
俺と友人は扉を開けて中に入り、先に進むことにした。 
歩いて行くと分かれ道に突き当たって 、壁に 
「わたしは ひだり に 

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