学校から帰ったら
2022-12-15
学校から帰ったら
茹だるような暑さだというのに、窓を閉め切り、カーテンを閉じる。
ギシギシと軋む音を嫌ってベッドは使わず、わざわざ床に布団を敷く。
家の中には、誰もいないのに相変わらず臆病なことだと思う。
無言のままに背中を向けて服を脱ぎ、スカートを落としたら、中に身に付けているのは、男を誘惑するための下着。
これから女に戻りますと、言っているようなものだ。
そう言えば、家の中で着る普段着も、わりと洒落たものが多くなった。
納得はしていなくとも、やはり、視線を気にせずにはいられないといったところだろう。
いつも下着だけになったら、背中を向けて布団の上に座り込む。
きちんとひざを折り、まっすぐに伸ばした背中が、勝手にしなさいと、言っているようにも見える。
だから、勝手にさせてもらう。
後ろから細い肩を抱いて、白い背中に唇を寄せていくと、すぐにもため息にも似た声が漏れ出
す。
そのまま布団の上に倒していくと、脅えた目