ロックアウトの夜
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いかくせえんだよ
少しのことでも極端な物言いになっていた。
確かに何人もの男ばかり寝泊まりする部屋は汗や何かの臭いに混じって異臭が漂うこともないわけではなかった。
災害で陸の孤島と化した町。
眠れない夜が続いていた。
そんな中ある日女性陣の応援が。
「身体でお支払いします」
ってマジか。
冗談で済むこともこんな状況では笑えない。
疲労が滲む表情からは笑いが漏れそうもなかったが。
「もう限界…」
もう一人の女がそう呟いた。
それはいつもの夕暮れ時普段の生活で帰り道の車の中向かいの歩道を犬を散歩させている女性。
目が合ったような気がした。
『ああ。あの時の娘か。