万月荘の思い出

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「万月荘」が取り壊された。
聞くところによると「築三十数年」らしい。
ここは妻が、大学を卒業し、初めて一人暮らしを始めた場所だ。
そして、会社で出会った俺と熱く激しく身体を求めあった場所でもあり、
「晦日事」を隣人の梅田さん(ウメさん)に覗き・聞かれた場所でもあった。
1990年代初め、付き合い始めて半年ほどで、妻となる女(佳江)と初めて
セックスをした。
お互いに若かったこともあり、好奇心も手伝ってかなり激しいプレイに興じて
いたころだ。
佳江は基本的にまじめではあるが、初体験が遅かったことも手伝ってセックスには
貪欲だった。
頭もよかったので、研究熱心でもあった。
それが災いし、前の男とは終わったらしい。
そんな佳江だったが、俺とは気も心もしっくりあったようで、お互いに「将来」を
考える間柄になるに時間はかからなかったと思う。
そんな中での「万月荘」での晦日事で、お互いに遠慮はなかった。


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