ニートからの出発
2015-12-23
20151217-『ニートからの出発』あでゅー
ある男がパチンコをしていた。余り出は良くないみたいだ。なけなしの最後の千円が吸い込まれてゆく。跡にはペンペン草も残らない。灰皿から吸殻を拾いシケモクを作りそれに火を付けた。
「あーあ、最後の千円が吸い込まれちまった。明日から何を食って生きてきゃいいんだ。あの千円でカップヌードルが10個は買えたのに」
男は自分のバクサイの無さと、めちゃくちゃツイてない運命を呪った。でも、自分の馬鹿さ加減は考えなかった。男に残された手段はもう強盗しかない。それもコンビニのようなセコイ所を。
男は目出し帽を被り、いざ出陣の時!と、なけなしの勇気を奮い立たせていた。と、その時だった。
「バッカじゃないの!こんな所襲ったって10万円にもならないわ。それで、前科者?バッカねー。どうせなら1億位の勝負をしなさいよ」
後ろから女子中学生がドヤしていた。
男は呆気にとられ、手にしていたモデル・ガンを力なく床に落としてし