棚ボタだった思い出
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あれは今から5年前の9月だった。
当時、俺はまだ19歳で高校を出て就職したが、すぐに辞めてアルバイトをしてた。
その日、同級生たちが俺のバイトが終わって帰宅するのを待ってたかのように遊びに来た。
俺を含めた5人はコンビニへ買い出しをしに行くことになり祐太の愛車アルファードに乗り出かけ信号待ちをしてた時だった。
前方から走ってきた軽の車がフラフラしながら走って来て、信号の手前でガードレールを擦って標識のポールにゴツンと当たったのを目撃した。
速度も遅かったので大した事故でもなく、こちらも信号が青になったのでスタートして軽の横を通り過ぎた時、勇人と祐太が
「乗ってたの女やったな。」
「大丈夫かな、あの女・・動いてなかったように見えたぞ。」
あいつらが言うように車は標識のポールに突きつけて止まったまま動こうとしない。
俺と俊介と勇人の3人が車を降りて走って見に行った。
田舎町だから深夜にもなると全く車も通らない県道だ。
コンビニがある国道ならともかく放っておくのも