中学生に寝取られた_2
2012-11-06
熱さにうだった昼下がりの住宅街を、日傘で顔を覆った朱美が歩いていた。その周りには三人の少年が貼りついている。
夫から引き離されてはや十分、朱美の不安は心臓が破裂するほど肥大していた。見知らぬ街で、見知らぬ少年たちに連れ回される恐怖。すれ違う善良そうな住人たちは、だれ一人として救いの手を差し伸べてくれないのだ。
「あ、そうだ」
先頭を歩く邦夫が振り返った。
「あのさあ、奥さんを呼ぶとき、奥さんでいい? それとも名前で呼ぼうか? 朱美って」
「す、好きにすればいいわ」
「じゃあ、朱美。歳いくつ?」
「せ、先月で三十三よ」
「えっ! まじかよ? おれの母ちゃんも三十三だぜ! 世の中不公平だよな」
そう嘆いてみせたのは長躯の康二だ。短躯の雄太も驚きを隠さない。
「三組の村田先生って二十六だっけ? 村田先生に楽勝だよね、朱美さんてさ」