爺ちゃんと山登り
2007-07-10
俺が小学生の頃、週末には爺ちゃん婆ちゃんの家に行き、爺ちゃんと山登りをしていた。
肩車をしてもらって坂を下ったり、杖を作ったり、弁当を食べたり、俺は爺ちゃんが大好きだった。
俺の高校受験が迫っている時、爺ちゃんは肝臓を患って入退院を繰り返していた。
受験を控えあまり爺ちゃんの家に行けなかったけど、親から「たまには顔を見せてあげなさい」
と言う事で、何ヶ月か振りに爺ちゃんに会いに行った。
爺「おぉ~、よぉ来たのぉ。今日もあのに登るか?」
俺「爺ちゃん元気良さそうだね。」
爺「当たり前じゃないか。わしゃ、まだ死にゃせんよ」
何年ぶりかにいつもの山に登った。
もう昔の様に肩車やカケッコなどは出来ないけど、凄く懐かしくて良い気分だった。
そんな時、爺ちゃんが、突然止まり
爺「おっ!これは見つかるかも知れんぞぉ。」
と、山道外れた草むらに入って行った。
俺「どうしたの?爺ちゃん。」
爺「クローバーじゃ。四ツ葉のクローバーじゃ