サイボーグ
2010-03-28
急ぎ足で歩くご褒美の女子高生と、その女子高生を挟む様に併走する男子学生の後を追い
、差を詰めていく。
「ねぇ、いいじゃん。せめてメルアドだけでも教えてよ。」
男子学生が私のご褒美の女子高生に色目を使っている。
『私のご褒美を横取りしようとするとはいい度胸だ。』
沸々と沸く怒りを抑えながら私は3人の後を追う。
「ちょっとぉ、いい加減にしてよッ!あたし、彼氏いるって言ってるじゃん。」
ご褒美の女子高生が男子学生の色目に、一切の可能性を否定して男子学生たちを遠ざけよう
としているのがわかる。
「チェッ、なんだよ、せっかく助けてやったのに・・・。」
男子学生たちは可能性の無さを感じて、私のご褒美の女子高生の後を追うのをあきらめた。
「やっぱ、ムリかッ!チャンスかと思ったんだけどなァ。」
「ちょっと俺らじゃムリ目な女だったな。」
急ぎ足で遠ざかっていく女子高生の後姿を見送った男子学生たちは、来た道を戻り始めた。
男子学生の一