見知らぬ同士で

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 九州のある町へ仕事で行った時の話です。
夕方、ほろ酔い機嫌で飲み屋街近くの緑地帯で椅子に掛けていると、近くに俺と同じ歳くらいの叔父さんが一人でやってきて、近くの椅子に座った。
何故か声を掛け合って、少し世間話をして、同じ県の出身であることもわかった。
どこか面白い所はないですかという話になった。互いにほろ酔い機嫌で、お酒はどちらでもよく、面白いとは女遊びができる処という意味であった。
少し離れた処にあるらしいと叔父さんは言う。一人で行きづらいので、仲間がおればと互いに意気投合して、タクシーを拾った。
 叔父さんが行き先を告げると、運転手さんはちゃんと心得ていて、それらしき店の前で降ろしてくれた。
少しけばけばしいネオンの階段を上ると受付があり、大一枚を払うと100円おつりをくれた。
真っ暗な大広間に入れられ、2畳くらいのボックスに仕切られていた。暫く待っている間に目が暗闇に馴れて、点滅する薄明かりで周りの気配が少し分かるようになった。近くのボックスで人の動きがあり、何をしているのか推測できた。


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