拿捕
2008-06-18
652 名前:名無し三等兵[] 投稿日:2008/06/18(水) 01:33:42 ID:W2ZSM7Ph
大正の末か昭和の初め、蟹工船に乗り込んで北洋漁業に従事していた、
ひうらさんは、突然旧ソ連の警備船艇に拿捕され、乗組員一同、ウラジオストックに連行、抑留されました。
そこでの取り調べは惨たらしいもので、ありもしない犯罪の自白を強要され、
半殺し状態で再び日の目を拝めるかと思った程でした。
次の日、再び鉄格子の中から引き出されました。
いよいよ殺されると半ば覚悟した途端、何故か旧ソ連官憲の態度が
手のひらを返すように豹変し、ロシアンティーまで振る舞われて、にこやかに釈放されるではありませんか。
捜査は打ち切られ、無罪放免となった彼等は施設の外に出ました。
彼等は「ともかく港へ向かおう」とふらつく足を海に向けました。
その瞬間、何故、助かったかが判りました。
(ここからは、本文をそのま