ボーイッシュな麻美と、俺の儚い夢・後編

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2014-02-05

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大学生活も体に馴染み、俺は新しい環境にすっかり順応していた。

そんな風に言えば聞こえはいいが、環境の変化に多少の張りがあった生活も、すっかりダレてしまったと言った方が正しいかもしれない。
しかもまさに生かすも殺すも自由な夏期休暇になると、さしてバイトも入れていない俺は悠々自適な毎日を送っていた。

同級生から“麻美の噂”を聴いたのは、そんな時のことだ。

就職した麻美に遠慮し、俺はしばらく連絡を取っていなかった。
正直に言うと麻美の電話番号をディスプレイに表示させて、ただ眺めるなんて事が何度かあったのだが、そんな事はどうでもいい。

なんでも麻美は、就職先でかなりの才能を発揮していたらしい。
上司にも気に入られ、それなりの肩書きまで貰っているそうだ。

少しも不思議じゃない。
いかにも麻美らしい、いや麻美なら当然だろうと思った。
何故か俺が誇らしい気持ちになる。

だが重要なのは、ここからだった。

その目をかけていてくれていた


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