田舎 ⑤
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「コンコン」
小さなノックの音で僕はゆっくりとドアを開けたらマキが浴衣姿で立ってた。
「こんばんわ~あれ?タケシは?」
「タケシに伝えると面倒な事になりそうだから言わなかった。んで、今はあんな感じ」
指した向こうにタケシが座卓に突っ伏して寝ている。
「ん、正解(笑)」
するとドアを大きく開けてサチが入るなり、タケシの頭をいきなりどついた。
「オイコラ!!寝てんじゃねぇよ!!」
だいぶ様子がおかしい。
「何?ここスゴく『オス臭い』んですけどぉ~!!」
「そうだね。何か臭い」
マキも同調するが、でもサチとマキの『匂いの方向性』はまだ一致してないと思う。
タケシは何が起きてるのか理解出来ないようだったが、僕もサチに何が起きてるのか理解出来ない。
「ごめん、原因はこれ」
マキが申し訳無さそうな顔で中身が3分の2ほどのハーフボトルを見せた。
「⁉」
マキをあわてて部屋に入れて鍵をかけた。