旅の恥はかきすて
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翔子はスポーツ万能でボーイッシュな小学五年生の女の子。
そんな翔子は夏休みに自転車で県内一周の旅を計画しました。
(最初は日本一週するつもりでしたが、途中で無謀だと気づいたようです)
家族に見送られ、家を出発すると荷物を括りつけた愛用のスポーツバイクを走らせます。
彼女の住む町は県内では一応都会の部類に入るのですが1時間も走らないうちに舗装された山道に入りました。
元気な翔子は坂道をものともせず、グイグイとペダルを漕いで山を登っていきます。
途中トンネルをくぐったりしながらその山を五合目まで登ったかという所に
山林の一部を切り開いたような緑の草に覆われた大きなスペースが道の横に広がっていました。
車が止まって休憩できるようなその場所で翔子も一休みすることにします。
「ふいー!疲れたぁ!」
汗はかいていますが言葉ほど疲れていない様子で翔子は自転車から降りると手を上に挙げて伸びと、深呼吸をしました。
「あぁー!あっつぅ」