盲学校に匿名の卒業祝い

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2014-02-01

<オルゴール>山梨の盲学校に 匿名女性から卒業生に半世紀

毎日新聞 - 2014年02月01日 14:48

写真自身の卒業式で贈られたオルゴールを手にする羽田豊教諭=甲府市下飯田2の山梨県立盲学校で、屋代尚則撮影
自身の卒業式で贈られたオルゴールを手にする羽田豊教諭=甲府市下飯田2の山梨県立盲学校で、屋代尚則撮影 

 甲府市の山梨県立盲学校に毎春、匿名の女性から卒業生の数だけオルゴールが届けられる。1965年から始まった「音の卒業祝い」。今年届けば50年目になる。「オルゴールを聞くたび、見守ってくれる人の存在を感じる。感謝を伝えたい」。卒業生らはその音色に耳を傾け、見知らぬ人への思いをはせる。【屋代尚則】


 64年1月の「事件」が物語の始まりだった。高等部生徒だった川口敏雄さん(当時19歳、故人)が、甲府駅前の公衆電話に大切にしていたクラリネットを置き忘れ、紛失した。新聞で報じられ、10日後に「S」と名乗る女性から同校に

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