プライドの高い妻だったけど(完結)

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2014-10-30

あの日、彼らは約束通り、夫の帰宅前に私を帰してくれた。
しかし些細な抵抗を理由に、結局、村松から渡された封筒は取り上げられ、
翌日も、その翌日も呼び出され、その度に私は彼らのオモチャにされた。

地獄のような屈辱の日々に思いつめ、いっそのこと死んでしまおうとさえ思った。
しかし、私が死んでしまえば、あの恥辱の映像が、どのように扱われるか分からない。
死んだ後であっても、絶対に夫や父の目に触れさせる訳にはいかなかった。

「奥さん、今日で本当に本当に最後だから、我慢してね」
そう言われて、神楽坂の料亭に呼び出された。

店に着くと、大きなテーブルのある部屋に通された。
既に村松、高野は来ていたが定森の姿は見えない。

「奥さんは、あちらの部屋で待機していてください」
村松はそう言うと、
襖で仕切られた隣の間に、私を連れていった。

その部屋にはテーブルは無かった

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