悪戯な風のち悪夢のくすぐり
2011-10-10
春一番が吹き荒れる日、私と妹が買い物に出かけた帰り道の話です。
その日、妹はスカートを履いていたので、強い風が吹くたびに足元を気にしていました。
そんな妹の姿を見て、ちょっとからかいたくなった私。
おもむろに妹の背後に回ると、妹の脇の下から腕を入れ、羽交い絞めにしました。
もちろんただの冗談で、スカートがめくれないうちに数秒で解放するつもりでした。
ところが、羽交い絞めにして1秒。
ビュウゥゥゥゥ!
「いやあああっ!」
強烈な風が吹き、妹のスカートは見事なまでにぶわっとめくり上げられてしまったのです。
慌てて妹の体から離れ、私は妹に謝ろうとしました。
その瞬間。
「馬鹿ぁ!」
バチイィィィン!
私の頬を強烈な痛みが襲いました。
妹に平手打ちを食らったと気づいたのは、しばらくしてでした。
妹は般若のごとき表情で、私を睨みつけていました。