ぼくのおもちゃ
2010-02-14
「ぁの…甲本先輩っ!」
―授業も掃除も終わった午後、クラブ活動をするため一人部室への道(廊下だが)を歩いていた俺に、誰かが声を掛けてきた。
「ん?」
振り返って見ると、見慣れた女の子がモジモジしながら後ろに立っていた。
「おぉ、笠原。どーしたん?」
意外な人物に声を掛けられちょっと驚いた。
笠原は俺の所属してるクラブのマネージャなんだけど、おとなしくて内気な笠原と俺は、今まで会話らしい会話をしたことがない。
ってゆーか俺が話し掛けたらすぐ赤くなって俯くから、こっちも絡みずらくて。
その笠原にいきなり呼び止められ、俺も少し戸惑ってしまう。
「あっ…の、は…話が…ぁるん…ですけど……」
笠原があまりに小さな