恋文

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2014-02-22

近所に長い間病気で寝たきりだったおじいさんがいたんだけど4年前に亡くなった。 
当初つきっきりで看病をしていたおばあさんはショックで寝込んだり入院したりで、いつ後を追ってもおかしくない 
位に気落ちしていたんだけど、半年経った位から次第に明るくなり白髪だらけでボサボサだった頭も綺麗に染め 
てパーマをかけ、すっぴんだった顔もバッチリ化粧をし、地味な色合いだった服装もこじゃれた華やかな色合い 
になってすっかり別人のようになり「彼氏でもできたんじゃないか」と近所で噂になっていた。

ある日、私と母が犬の散歩をしていると道端でおばあさんに会い「お茶でも飲んでって」と家に呼ばれた。 
その時に母が「最近明るくなったよね」と言うとおばあさんは「そうなの!これ見て!」と旦那さんの遺影が飾られ 
ている仏壇から手紙を取り出して見せてくれた。 
それは遺品整理の時に見つけたと言う旦那さんからの最後の手紙との事で非常に丁寧で柔らか

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