パイナップル

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2007-11-18


三年前、普通の人より一年多くかかって工業系の大学をでた俺は、

二回目の就活をするのが億劫で、学生時代バイトしていた料理屋に、

そのまま見習いとして雇ってもらった。

そこで、ウェイトレスをしていた、四つ年下の優と出会った。


初めは、元気な子だなー、くらいにしか思ってなかったが、

いつも自分なりに一生懸命で、口は悪かったけど、

何気ない世間話の中でポロっと話したような、本人ですら明日には忘れていそうな、

ちっちゃな悩みなんかも覚えていてくれる子で。


ちょうど、先が見えない時期で、

「人生ってなんだ?」

なんて、イタイことを考え出していた俺にとって、

優との、仕事中にこっそり交わすような何気ない会話が、

日に日に

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