そのお金って義援金かよ?
2012-02-05
宮城県石巻市の郊外。雪に覆われた街並みに、津波で1階部分が流された民家やシャッターが閉まったままの商店が点在する。
津波で浸水し、約半年後に新装開店した大型パチンコ店を訪れた。平日にもかかわらず、開店前には約40人の列ができた。
「雪の日にも来てあげたんだから今日は出してくれるよね?」。
この日の最低気温は氷点下5度。毛糸の帽子を深くかぶって並んでいた年配の女性が若い男性店員に念を押した。店員とは顔見知りのようだ。
「ご来店ありがとうございます」。午前9時。女性のアナウンスで店内に入る。
どこに座ろうか、まごまごしていると全員がパチンコ台の前に座ってしまった。
迷った末に最前列に並んでいた年配の男性の隣に座ってみた。
ゲーム開始。玉が中央の穴に入ると画面の数字が回り、三つそろえば大当たりだ。
約8000円分の玉が一気に吐き出されるという。連続で大当たりすることもあるらしい。
ところが、1000円で遊べたのはほんの数分間。「次こそは」