タバコクンニ・道草

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僕はキッ斗。s学5年生。
時々同級生のカッ斗と一緒に帰る。
カッ斗は頭のいい、クラスの委員長なんかつとめたりする男だ。

カッ斗は「今日はこっちから帰ろうぜ。」と、古い住宅街の裏道に入った。
家と家の間の狭い所を通ると、倉庫の裏の、ちょっと広くなった場所に出てくる。

カッ斗はコンクリートの出っ張りに腰かけると、筆箱を取り出した。
(うわ……)僕はイヤな寒気がした。
カッ斗は筆箱の底からタバコとライターを取り出すと、くわえて火をつけて煙を吹き出した。

「今日の委員会、大変だったな。でもキッ斗のおかげで助かったよ。」
そう言うとカッ斗は「キッ斗も一本いけよ。」とタバコを差しだした。

「いや、僕は……」と断ろうとすると、カッ斗は「これは今日の委員会のお礼だよ。」と言って僕にタバコをくわえさせて火をつけた。

いちおう断りはするけど、下手に抵抗続けるとカッ斗は怖いんだ。
「苦いだけだろ……」と思いながら煙を口で出し入れしてると、

「あー、カッ斗くん」


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