キャバ嬢を愛して6
2009-11-07
「昨日の客は最低だった」
伊豆半島を目指して走る車の助手席で、ぼーっと景色を眺めていた千佳が、口を尖らせていいました。
千佳が店の愚痴を言うのは珍しいことです。
「団体客に着いたんだけど、そろいも揃っておっぱい星人ばっかしでさ。
私みたいなのは生きてる資格ないらしいよ、女性として」
「あはは。そこまで徹底的に言われたか!」
もっと乱暴な客を想像していたため、俺は思わず吹き出しだしまいました。
「笑い事じゃないっすよ。
あれだけ人数いたら、ひとりぐらい貧乳派がいてもよさそうなもんなのに。
……世の中、巨乳好きばっかりだと、『春菜』さんとしては死活問題ですよ」
「俺は好きだけどなあ、千佳の胸」
「それは知ってる(笑)。だから千佳的には問題ないけどさぁ。
……最近、『春菜』さん的にはいろいろ限界感じるね」
「