震災でのある少女

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2008-07-30

誰にでも忘れられない「文」や「写真」というものがあるだろう。
私にとって、今でも忘れられない新聞記事がある。

1995年1月17日(火)5:46、あの甚大な被害をもたらした阪神
淡路大震災。その模様を報じた確か東京新聞だったと記憶しているが、
今もときどき思い出しては深い悲しみを感じる記事であった。
(記事をとってはいないので、以下、私の記憶として刻まれた情景の再現)

母子家庭でお母さんといつも布団を並べて寝ていた小学校中学年の女の子。
夜明け前、いきなり襲い掛かる大地震、住んでいた家屋は跡形もなく崩れ
落ちた。二人とも瓦礫や家具に挟まれて身動きがとれない。
小さな女の子は、かろうじて体が動いた。
暗さに目が慣れると、瓦礫の隙間から外に這い出せるほんのわずかな空間。
布団に横になったまま身動きの取れないお母さんに励まされながら、女の子
は、必死に瓦礫を掻き分け、外に出ることができた。
何とかお母さ

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