群衆に晒された、女剣士。
2020-02-22
「あいつが……、あいつがグランテか………。」
ある商業都市で、女剣士リーサは恋人を惨殺した仇、グランテを見つけた。グランテは元々は傭兵だったが、現在は役人になっていた。
昼下りの広場の噴水に近くで、初めてグランテを見た。想像とは違って、背格好ほ立派だが、優男の感じがした。
今日は姿を観察するだけと決めていたが、グランテを見て昂ぶる気持ちを押さえることはできなかった。
「貴様がグランテだな、剣を抜け。決闘だ。」
グランテは驚く感じもなく、リーサを見た。
「誰だね、君は?決闘を申し込まれる思いはないが………。」
「私の名はリーサ・ピスピース。貴様が殺したロットの恋人だ。忘れたとは言わさんぞっ!」
「ロット………。あぁ、ロット。うん。忘れてはないが……。さほど印象も………。噂ほどの実力もなかった。」
リーサはグランテに斬りかかった。しかし、元々の自力の差、加