妻はヌードモデル 4
2010-09-25
妻がモデルの仕事をはじめて2ヶ月。
始めは愛好会やアマチュアの研究会等を中心に、アルバイト的にやっていたのが、最近では美大や専門学校等を含めて、定期的に仕事が入るようにもなってきた。
私としては、妻が裸になること、裸を売り物にすることと、生活の安定と、複雑な心境ではある。
また、他人に妻の裸を見られるということに興奮を感じるといった、倒錯した喜びもあった。
そんな中で妻は、モデルとして段々と知られるようになってきたらしく、とうとうプロの画家からオファーがあった。
それも、古典的な静物画の大御所として知られるH画伯と聞いて驚きもしたし、有り難い話でもあった。
もっとも、相手がいかな大物とはいえ、妻の裸を提供するということには変わりなく、屈折した思いであったことは否めない。
ところで、この文章をお読みの皆さんは、気付かれただろうか。
静物画の画家が、何故ヌードモデルを呼ぶのか。
迂闊にも私たち夫婦は、そこには気付いていなかったのだ。