美少女共有奴隷
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桜の花がほころぶ頃、春一番が吹いたとか吹かないとか……。
これが、最後のチャンスです。
卒業式が終わった後、卒業生が退場して行くのを見守っていた。
「先輩……」
凛々しい横顔は、自分をみつめたのだろうか。
静香は、胸を締め付けられるのだった。
ポケットの中に手をさし入れると先輩に最後の告白をするラブレターを隠し持っていた。
教室に戻る人ごみにまみれて、先輩を探していた。
記念撮影のために、校庭で整列している。
あんなに沢山の人の中では、渡す事などはできない。
ずっと、チャンスを狙っていたのだが、なかなか先輩は一人になる様子も無い。
「このまま、渡せずじまいに終わってしまいそう……」
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卒業式の日は、在校生も午後の授業は無かった。