20160301-転生(改3)ハッピーエンドand所々修正

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2016-04-08

20160301-転生(改3)

 ……たごう様、したごう様、したごう様、「したごう様ー!」はあ、はあ、はあ、はあ。

 気が付くと両手が中空を舞っていた。なにかにすがり付くように……。わたしは夢にうなされて目が覚めたようだ。天井が涙でにじんでる。息が荒い。汗もかいてる。そして……、胸が苦しい。
 頭を起こして心臓に手のひらを当てると、鼓動が激しいのが分かる。こんなにも酷い夢を見たのは初めてだ。一体どうしたのだろう……。
 枕もとに目をやると、もうすぐスマートフォンが鳴る時間だ。わたしは、虚ろな頭でベッドを出て、のろのろと着替えを始める。姿見を見ると、ずいぶん顔がほてっているのが分かる。パジャマを脱ぐと、全身も熱くほてっている。胸に手をやり、気を静めようとそっと目をつむった。ふーと息を吐くことを何度か繰り返し、ようやく顔の赤みが取れる。わたしは、安心してセーラー服を身に着け始めた。
 したごう? そうだ。したごうと叫んで目が覚めた気がする。シャツのボタンを留める手が止まった。その名前を思うと、なんだか懐かしい、

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