個人版中国撤退!日本人の帰国ラッシュ
2013-10-31
悪夢の反日デモから1年、日本企業の中国離れが浮き彫りとなってきた。日本貿易振興機構によると、今年上半期の日本企業による対中国の投資額は、前年同期比31%減の49億3000万ドルにとどまった。一方、東南アジアへの投資額は55%増となり、日本企業による中国撤退の動きが鮮明になった。
そんななか、水面下で加速しているのが「個人版中国撤退」ともいうべき動きだ。自営業者や現地採用など、中国で生活することを自ら選択してきた日本人の帰国ラッシュが続いているのだ。
深セン市で8年間にわたり貿易業を営んできた大泊春樹さん(仮名・45歳)も、帰国を決めた。
「7月、日本に一時帰国しようとした際、税金の申告漏れで出国停止処分にされてしまった。税務署に出向き、指摘された金額を納税し、やっと出国できました。ウチなんてせいぜい年商3000万円の会社。政府もよほど財政難のようで、スモールビジネスの多くは正直、税金をマトモに払っていたら続かない。日本とも物価差も縮まっているから、うまみもない」