クラスで流行ったイタズラがきっかけで童貞卒業・後編
2020-09-04
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次のステップは、ずいぶん日が経ったバレンタインの日だった。
その日は私立高校の入試の前日だったので、3年は2時間目くらいで帰った。
昼休みにMから呼び出されたが、俺は予想していたので驚かなかった。
しんとした3階の奥にある音楽準備室でMは待っていた。
「これ、もろてくれる?」
「おう、サンキュー」
「何個もろうたん?」
「何個て、これだけやけど・・・」
「ほんまかぁ~?」
「まぁ下駄箱に100個くらい入ってると思うけど」
「アホ」
俺はあの日以来、掃除箱の中の話題に触れたことがなかったが、聞きたいことがあったのであえて聞いてみた。
「この前、なんで先に入れられてたん?」
「なんでて、知らへんわ」
「嘘つけ」
「嘘ちゃうて」
「ほんならその前、なんでキスしてきてん」
「なに言うてん、あんたからやろ」
「なんで俺からすんねん、お前、目ぇ瞑とったやない