同窓会

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小学校の同窓会の葉書が来たのは、11月のことだった。

それは俺が卒業した小学校ではなく、卒業前に転校した、その転校する前の小学校の同窓会だった。俺は何となく落ち着かない気分でその葉書をみていた。

転校する前の小学校を思い出すとき、すぐに思い出すのは朝子のことだ。

背が高く、運動もスポーツもできた朝子。音楽会ではピアノを弾き、習字では賞状を何枚も取り。

朝子は典型的な、優等生だった。

今でも思い出すのは、体育の時間に男女混合でサッカーをしたときのことだ。同点で終わったので、最後はPKで決着をつけることになった。キッカーは、朝子と俺だった。

3本勝負のうち、朝子はすべてを決めて見せた。

そして俺は、初めの一本だけしか入れられなかった。プレッシャーに負けてしまったのだ。

女子たちが何となく馬鹿にしたように俺を見た。俺は朝子にもう一度だけ勝負してくれと言い、朝子も面倒くさそうにしながらそれを了承した。

しかし、何度やっても俺は朝子に勝てなかった。

女子からは馬鹿にされ、朝子も俺をしつこい男だとい


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