只野由○子先生の悲劇2
2008-06-07
3年前の「あの事」だけは忘れられない。荒野に咲く一輪の花のように
ひたむきに生きる只野先生を、俺たち熊ん蜂は太い針で突然襲ったのだ。
俺たちの生活は荒れきっていた。しかし、それは高校で始まったもので
はない。中学、もしかすると、もっと以前からどうしようもないところに
墜ちていた。中学時代から原チャリに乗り出した俺たちは、金曜の晩、決
まって、カツアゲや車上荒らしで稼いでいた。
地元で一番の底辺校といわれ、まともな生徒が一人もいないとも言われ
る工業高校に入学してからは、女に不自由しない生活になった。毎日のよ
うに寝る女が変わり、そのうち輪姦(まわし)を覚えた。はじめは仲間内
の女でごまかしていたが、すぐに飽き足らなくなり、街で見かけた見ず知
らずの女子高生や、OLを拉致するようになった。これは4つ年上の地元
の兄貴に教わったことだ。しかし、拉致しやすい深夜に一人歩きしている
のは、どいつもこいつも、皆あばずれのようなものだ