その男、昏睡中につき2

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2012-02-18

「え?え、英子???」 
「・・・」 
いったいいまさら英子が俺に何の用だろうか? 
この時ふと思ったのが、別荘でなかだしした時にヴィトンのバッグを買う約束して事だった。 
まさか、今更、バッグを買ってくれというわけでもなかろう・・・ 

今、俺は村上ととてもうまくいっていた。 
だからはっきり言って英子からの電話は迷惑この上なかった。 
そういえば、村上に言われて英子の番号もメモリーから消していたのだった。 
「なに?」 
俺はかなり不機嫌にそう言った。 
俺自身の気持ちはともあれ少なくとも英子にはそう聞こえただろう。 

「・・・」英子は電話口で黙ったままだった。 
「俺、今忙しいんだよ、悪いけど、切るよ」 
俺はそう言うと電話を切った。 
「今

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