昔の話
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もう20年近く前の話になります。
2年間の浪人生活から解放された、大学最初の夏休みでした。
車の免許を取るために、夏休みに入ってすぐに帰省していました。
自動車学校に通う以外にすることがなく、暇を持て余してパチンコ屋に通っていました。
「あらっ!?まあちゃんじゃない?」
ある日、暇つぶしに入ろうとした、はやってなさそうなパチンコ屋の入り口で声をかけられました。
「えっ?あれ?けいちゃんとこのおばさん?」
「ふふ、ひさしぶりねー。まあちゃんもパチンコなんかするようになったんだぁ」
「免許取りに帰って来てるんだけど、暇で暇で」
「あんまりやりすぎちゃダメだよ。最後は負けるんだからねー」
「でも、おばさんもパチンコしにきたんでしょ?」
「おばさんは、この店で掃除婦してるのよ。こんな仕事しかなくて・・・」
彼女の名前は、由美子さん。
小学校時代に入っていたスポーツ少年団の2才下の後輩のお母さんです。
後輩が自分になついていたため