澄江

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2011-02-16

ずいぶん下がっちまって、裏にいっちまったなあ……
ちょっと、上がらせてもらうな……年寄りの話しを聞いてくれよな…


………………………………………………………………その日は、土曜の夜でな、明日は休みだった…


部屋に着いた澄江は、珍しげに部屋ん中を見ていたよ……


「男のひとり住まいなんかこんなもんだよ…」


〔片付いてるじゃない……あッ…これ奥さんの写真?…きれいな人だったのねぇ……〕


澄江は、タンスの上に飾ってあった千代の写真を、ジッと見ていたよ…


「秋田に墓があってな…毎年行ってるよ」


〔そうなんだあ…〕
そう言うと、澄江は軽く手を合わせてくれたんだ…


「部屋、ここだから…」



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