さや 〜参の回〜

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ある種の出来心から始まった俺の盗撮DAYS。
沙耶が実家に戻る度に実行した。

何度見ても美しい肢体。顔。乳。陰毛。

俺はお礼として精液を飛ばした。

抜き終わった後に気付く。

興奮は射精ではなく、もしかすると盗撮行為のスリルの方が上かもしれない、と。そんなことも思うが、しかしレンズ越しの沙耶を見つめるとその裸体がすべてと思わざるを得ない。

そんな日々が一年続いたある夏の日。

妻が妊娠した。そうか、と俺は思った。

瞬間、なにを血迷ったのか、俺は盗撮を続ける誓いをした。
まったく最低な父親だ。カス。ゴミ。でも今の俺は「褒め言葉だろ?」と狂ったように笑う。間違いない。

つまり、沙耶への愛は違うのだ。

妻は妻として生きているが、沙耶は俺の手の中で生きている。まるでガラスの小屋に住んでいる少女が遊ぶ新喜劇のような家に住んでいるわけだ。

ディスプレイを撫でる。
しかし沙耶には触れられない。
ガラスの向こうにいるのに。

もうわかっていた


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