あの時に甦らせた岩風呂

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真夏の強い陽ざしが照りつけていた。日本海の海岸に聳え立つ奇岩、洞門、断崖絶壁が点在する景勝を堪能し、青春の恋が芽生えた砂丘も眺望して温泉街に辿り着く。そこは二十五年ぶりに訪れた和風の旅館だった。

部屋に落ち着つくと、酷暑に汗まみれたからだを温泉の湯で流してさっぱりとしたかった。早速、家族風呂の貸し切りを予約する。敏子は、恥ずかしがって嫌がったが、折角の家族風呂だからと慫慂すると渋々納得してくれた。

家族風呂は一階にあった。脱衣場は薄暗くしてあり落ち着いた雰囲気だ。敏子は、脱衣場で私に背を向けて慎ましやかに一枚ずつ脱いでいく。やがて白く艶やかなスリムな真っ裸のからだがそこに立っていた。久しぶりにみる敏子の全裸だ。贅肉のない均整のとれた体付、形よく膨らんだヒップと太腿や脚、それらを目で追いながら見つめると、全身が申し分のない女の丸味を備えていた。

家族風呂のガラス戸を開けると、そこは小じんまりと造られた岩風呂だった。湯煙が立ちこめている。浴槽が小さいので湯に浸かるのは二人が精一杯だ。岩と岩との合間からちょろちょろとお湯が流れ出ていて、風情があり、二人で入るくつろぎと色香の雰


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